こんにちは、再生パパです。
個人再生の手続きを進める少し前、私は自己破産を本気で考えていました。
住宅ローンもあるし、返済はどんどん厳しくなるし、もうどうしようもない。
そんな状況だったから、地元の不動産屋に家の査定を依頼しました。
このときはまだ弁護士にも相談していなくて、ただ「借金がきつくて家を手放すしかない」と正直に話しました。
いろいろ言い訳をする余裕もなかったし事実を伝えることで何かアドバイスがもらえるかもしれないと考えていました。
不動産屋から説明されたのは「仲介と買取の違い」についてでした。
仲介は、時間がかかるけど高く売れる可能性がある。
買取は、金額は下がるけどすぐに現金化できる。
業者の口ぶりは「どちらでもお客様の判断次第です」という感じだったけど実際は明らかに買取を強く勧めてくる印象でした。
「今ならすぐ決まりますよ」とか「このままだと値下がりするかもしれませんね」など、焦らせるような言葉が続きました。
正直このときは心が弱っていたから「もう売ってしまったほうが楽かもしれない」と思いました。
でも家族と話し合い、特に妻とじっくり考えた結果、家は残したい、個人再生の道を選ぼうということになりました。
すぐに弁護士に相談して正式に個人再生の手続きを進めることに。
弁護士からは次のようなアドバイスがありました。
「住宅を残す場合でも、査定は最低2社から取ってください。
査定額から住宅ローンの残債を差し引いた“資産価値”が、再生計画に大きく影響します」
なるほど、住宅に価値があると判断されれば、そのぶん返済額も増えるということ。
なのでできるだけ低く見積もってくれる業者を選んでくださいという、ある意味現実的なアドバイスをもらいました。
そこで、今度は信頼できるルートを使って、親の知人の不動産屋さんを紹介してもらいました。
「お金の事情は一切話さなくて大丈夫ですよ」と言ってくれる優しい方で、安心して依頼することができました。
ところが――この査定の場で、思いがけない衝撃を受けました。
「ああ、◯◯不動産さんでも査定受けてましたよね?うちにも情報が来てました」
「住宅の中の写真も回ってきてて…あ、これですこれ」
見せられたのは、前回の業者が撮った我が家の室内写真。
そこには、生活感がにじみ出た家具や家電、私や家族の気配が映っていました。
聞けば、不動産業界では業者間で情報が共有されるのはよくあることらしく、
特に「債務整理で売却を検討している」という情報は、買取狙いの業者には「おいしい話」として流れることが多いのだという。
このとき、背筋がゾッとしました。
借金のことや家を売ろうとしたことが、もうすでにいろんな人に知れ渡っている。
私が思っている以上に、住宅査定というのは「情報が広がるリスク」を伴うものでした。
もちろん、悪気があったわけじゃないと思います。
でも不動産業界の「横のつながり」や情報の流通スピードは、思っていた以上にリアルでした。
今回の経験を通して学んだのは、住宅査定は慎重に信頼できる業者に頼むべきだということ。
下手に1社に相談すると他の業者にも話が回ってしまう可能性がある。
とくに個人再生や債務整理といったセンシティブな背景がある場合はなおさら注意が必要です。
そしてもうひとつ、住宅の価値はただの「数字」ではなく、
生活と密接に関わる大切な情報なんだということも、改めて実感しました。
「住宅査定って、ただの見積もりでしょ?」と思っている方がいたら、
私のような体験をしないためにも依頼先の選定にはぜひ慎重になってほしいです。
今後も私の個人再生のリアルな記録をこのブログに綴っていきます。
同じような状況で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
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